データ
- 名称
- 中山36号古墳出土品
- 指定等区分
- 市重要文化財
- 指定年月日
- 昭和62年4月14日
- 種別
- 考古資料
- 所在地
- 中山3738-1
- 所有者
- 松本市(考古博物館)
- 時代区分
- 古墳時代
- 付加事項
所属カテゴリ
- テーマ
- 松本城ができるまで
- 地域
- 松本東部
- 分野
- 考古資料
地図
解説
弘法山古墳と同じ中国製の鏡が出土
古墳時代前期の古墳
中山36号古墳は、現在の開成中学校の敷地内にあった古墳で、丘陵上に立地し、昭和47年(1972)に発掘調査が行われました。この際に銅鏡1点と壺型土器が出土したことにより古墳時代前期にさかのぼる古式の古墳であることが判明しました。その後、平成5年(1993)に再び発掘調査の機会に恵まれ、わずかに残存していた周溝の形状から、従来考えられていた円墳ではなく方墳または前方後方墳の可能性が高くなりました。前期古墳は谷を挟んだ西側の丘陵上に残る弘法山古墳(国史跡)と本古墳の2基しか確認されていません。
半三角縁六獣文鏡
出土した銅鏡は「斜縁式獣文鏡(しゃえんしきじゅうもんきょう)」または「半三角縁六獣文鏡(はんさんかくぶちろくじゅうもんきょう)」とよばれる縁の断面が低い三角状になったもので舶載(はくさい)鏡と考えられています。直径13㎝、厚さは中央部が1㎝、外縁部が4㎜、最も薄いところで1㎜を測り、材質は白銅製ですが表裏面ともに黒光りしています。裏面の文様は、内区内側が獣帯で6個の乳の間に六頭の霊鳥獣を配し、外側の銘帯には「宣□□上方作竟自有紀」の文字が鋳出されています。外区は内側が櫛歯文、外側が二重の鋸歯(きょし)文で一部に朱の付着が残っています。
東海系の壺型土器
土器は二重口縁をもつ壺型土器で、大きさは高さ23㎝、口径16㎝を測ります。頸部から上方へいったん開いた口縁部がさらに大きく広がる二重口縁または複合口縁とよばれる形態を示しています。文様は口縁部上段に櫛描波状文(くしがきはじょうもん)をめぐらせたうえに3本の棒状浮文と円形浮文を三単位で配し、胴部上半には櫛描の直線文と波状文を交互2段に横走させています。この土器は器形や文様が東海地方の影響を強く受けていることが指摘されており、松本の古墳出現期における文化の交流を物語っています。


