データ
- 名称
- 山村家 稲荷社
- 指定等区分
- 市重要文化財
- 指定年月日
- 平成19年3月30日
- 種別
- 建造物
- 所在地
- 芳川村井町612番地
- 所有者
- 個人
- 時代区分
- 江戸時代
- 付加事項
所属カテゴリ
- テーマ
- 松本城とその時代
- 地域
- 松本南部
- 分野
- 建造物
地図
解説
小さいなかに名工の技が光るお社
山村家は善光寺街道の村井宿のほぼ中央に位置する旧家であり、近世では脇本陣などを勤めています。稲荷(いなり)社は街道から一番奥の敷地内にあります。
鳥居の奥にある稲荷社は間口2尺の一間社流造(いっけんしゃながれつくり)、こけら葺きの社殿で、正面に唐破風(からはふ)がついています。社殿は一回り大きな2間四方の入母屋造り、銅版葺きの覆屋(鞘堂)(おおいや(さやどう))に覆われています。
稲荷社は小さいながら全体に端正な彫刻がいたるところに彫られています。
向拝(こうはい)の木鼻には象・唐獅子、水引虹梁(みずひきこうりょう)は波の浮彫り、その上に目抜き竜がつきます。唐破風内部には雲・鶴の彫刻があり、軒唐破風の兎ノ毛通しには菊の彫刻がつきます。母屋とのつなぎの海老虹梁(えびこうりょう)も水引虹梁と同じように波の浮彫りを施し、手挟みには牡丹の籠彫りをしています。
母屋の正面は格子戸で、その小脇羽目には鯉の滝登りが透かし彫り技法で施され、上方には菊水と雲が彫られています。側面は波と鯉、松と鶴となっています。妻飾りは一面雲の浮き彫りで、脇障子には竹に躍動感のある虎と、にらみをきかす虎が左右それぞれに彫られています。
これらの彫刻は立川流の作風を伝えています。
社殿の作者は不明ですが、彫刻の特徴などから和田神社本殿や無極寺本堂(ともに松本市重要文化財)の建築者である、小松七兵衛の作ではないかと推測できます。




